yummymyummの日記

こんにちは

1日1作品くらいにしないと

風立ちぬを公開以来久々に見た。当時は?が多かったが、この年齢になって見ると色々なことを考えたので書く。

極めて個人的な考えです。実際の人物があってかかれたものだから言いにくいことも少しあるけど、思ったことを素直に書く。

 

美しい飛行機を作れば作るほど、それは速く速く飛べる飛行機になるわけで、爆撃がしやすい飛行機になるわけで。

自分らは武器商人ではない、美しい飛行機を作りたいんだ、という言葉が重かった。美しい飛行機を作るほど、武器として優れたものになる。

自分の夢を追えば追うほど、多くの人が犠牲になるのはどれだけ辛かったかと感じる。

思い描いた美しい飛行機はひとつも戻ってこず、煙に空に飲み込まれて多くの人間が死んだ。

 

エヴァの監督が声をあてていたみたいだけど、

監督もエヴァを描けば描くほど、終わりに近づければ近づけるほど人間が地球には適していないのではないかと怖くなっていたのかなと思ったり、思わなかったりしてた。

勝手に2人を重ねて見ていたわたしがいて、これは思い込みだな〜〜

 

自分が自分の椅子に座っている限り、振り落とされる人間は一定数いるわけで

自分の座っているところは'自分より苦しい誰か'のものだったかもしれないという、事実に潰されそうになって

それでも生きる、生きなければならない。

夢を追うことと世の中のいわゆる正義みたいなものがイコールになるかは分からない。

それでも私のあいする人達だけは生きてもらわないと困る。

 

戦争は酷い、死ななくて良い人間が大勢死んだ。

でもその中に彼等のこういう葛藤も、人間の葛藤も少しはあったのかな。

設計図を一心不乱につくるとき、彼はどう思ったんだろうか。これが完成したら多くの人が死ぬ、勝てる、とは思わなかったんじゃないかな。

純粋な夢で、それがこう握り潰されることがあったんだそれは事実なんだと思う。

後から振り返った時、彼が追いかけていた夢が彼自身を蝕まないといいな。過去のことだから変えられないけれど。

 

誰が悪い、あいつが悪い、どうにもならない。夢さえ見れない、希望なんて、なりたい自分なんてない。それでも生きなければならない、副題の「生きねば」という言葉にこれほど奮い立たされるとは思わなかったなあ。

 

また見ようと思う。